タイガー1200 | 大陸横断の旅
ピョートル・ガンチャルスキ(Piotr Ganczarski)とトビアシュ・クーキラ(Tobiasz Kukieła)はポーランド人のモーターサイクルジャーナリストです。二人とも冒険を恐れず、初めての場所を旅することを愛してやみません。これまで世界各地を旅してきたピョートルとトビアシュですが、ヨーロッパの一部でありながら訪れたことのない場所がブリテン諸島(イギリス諸島)でした。二人はトライアンフのタイガー1200に跨がり、ポーランドを出発。ドイツ、ベルギー、オランダ、フランスを駆け抜け、ドーバー海峡に面した白亜の断崖に到着します。タイガー1200での旅についてピョートルとトビアシュに話を聞きました。
#Tiger1200EpicAdventures
「トライアンフのタイガー1200はどんなロングツーリングもこなすバイクです。イギリスへの旅を計画していたとき、イギリスで誕生したこのバイクを旅の相棒に選んだのは、単なる偶然ではありません。今回の旅は、ポーランド南部を出発して大陸を駆け抜け、イングランドのヒンクレーにあるトライアンフ本社を目指すというアドベンチャーツーリングです。
ブリテン諸島はヨーロッパの一部ではありますが、ポーランドのモーターサイクリストから見るとエキゾチックな憧れの場所であるため、最終目的地としました。自然や文化、モータリゼーションについてなど、バイクに跨がってイギリスを見てみたいと思った理由はいろいろあります。しかも、タイガー1200はイングランドのヒンクレーで誕生したバイクですから、この旅には里帰りの意味もありました」
最悪のコンディションだったのは、やはり、ドイツのハイウェイでした。雨と寒さが重なる中で楽しい気分になれるはずもなく、次の給油ポイントまで長くて退屈なライディングが続きました。ありがたいことに、新型タイガーの乗り心地はとても快適でした。おかげで西ヨーロッパを効率良く、迅速に駆け抜けることができました。
私たちが選んだのはトライアンフのタイガー1200です。1台はタイガー1200ラリープロ、もう1台はタイガー1200ラリーエクスプローラー。どちらも快適性、安定性、ハンドリングの正確さに驚かされます。グリップヒーター、シートヒーター(エクスプローラーに標準装備)、そして優れた防風性能により、摂氏10度を下回っても快適に走行できました。
私たちはトライアンフの「ビジターエクスペリエンスセンター」も訪れ、トライアンフの歴史に浸りました。モーターサイクリストなら、是非訪れておきたい場所です。
最も印象に残ったマシンはどれかと聞かれても選べないほど、ミュージアムの展示は充実していました。映画『大脱走』に登場したバイクを目にした瞬間が忘れられない思い出となっていることはもちろんですが、初代ボンネビルや、初代の3気筒トライアンフもバイク好きの目を釘付けにする貴重な展示でした。
私たちはイギリスを旅し、深い感銘を受けました。フレンドリーな人々と出会ったり、グッドウッド・リバイバルでのフェスティバルに立ち寄ったりしたほか、野宿もしました(イギリスでの野宿はかなり大変です)。美しい自然と奥深い文化、おいしい地ビールも堪能しました。見どころはまだまだたくさんあります。早ければ今年中にもう一度ブリテン諸島を旅したいと思います。楽しみです!」