THRUXTON RS
エンジンとパフォーマンス
Thruxtonの新設計1200ccエンジン、その大幅な性能向上の秘密に迫ります。
のエンジン
ニューモデルに必要とされたのは、伝説のカフェレーサーの名に恥じないモダンなパフォーマンスでした。新型Thruxton RSに搭載される1200cc 2気筒エンジンは大幅な改良を経て、8PSの出力向上と低回転での最大トルク発生を実現し、EURO5もクリア。Thruxtonらしい味わいを強く打ち出し、小気味よいブリティッシュツインサウンドを響かせます。
新設計エンジンは、ハイコンプピストンの採用、ポート形状・カム形状の見直し、セカンダリーエアシステムの導入など、大幅なアップグレードによって全回転域で出力が向上しています。加えて、クランクシャフト、クラッチ、バランサーシャフトの低慣性化、レアアースを使用したオルタネーター、マグネシウムカムカバーの採用、エンジンカバーの薄肉化などによって軽量化も実現しました。
こうした改良の結果、最高出力は先代を8PS上回る105PS @ 7500rpmとなり、低回転から高回転まで全域にわたって出力が向上しました。向上したのは出力だけではありません。Thruxton RSは従来より700rpm低い回転数で112Nmという最大トルクを発生します。
新設計エンジンではキャラクターをさらに突き詰めてレスポンスの向上も図りました。もちろん、Thruxtonらしいスリリングなブリティッシュツインサウンドは健在です。 エンジンの改良によってイナーシャが20%軽減されたため、これまでより長く力強い回転と良好な吹け上がりにつながり、出力が向上しただけでなく、レッドゾーンがThruxton Rより500rpm上昇しました。
新設計のエキゾーストシステムには、スポーティな雰囲気を演出するメガフォンタイプのリバースコーンツインマフラーが採用されています。英国生まれのレーサーらしい深みのあるツインサウンドが、伝説のカフェレーサーを彷彿とさせます。
EURO5に対応したTHRUXTON RSのデザイン
新型Thruxton RSではエンジンの改良に約4年を費やし、パワーとレスポンスを向上させた結果、このモデルのスポーティなキャラクターを一層際立たせることができました。 Thruxtonの核となるのはカフェレーサー然とした走りであることは言うまでもありませんが、このニューモデルは一体どのような進化を遂げたのでしょうか?
新型Thruxton RSの最新技術でまず注目すべきは、エンジンのイナーシャを低減させ、これまで以上にスムーズなパワーデリバリーを実現させたことです。ライダーは中速域であっても加速時のレスポンスの良さを実感できます。レスポンスとパワーの向上に大きく貢献しているのは、ショート化された新設計クランクシャフトと薄肉化された新設計マグネシウムカムカバーです。こうした新設計部品に加え、6kgの軽量化と、装備のさらなるハイスペック化も実現した新型Thruxton RSが至高のライディングエクスペリエンスを叶えます。
新型Thruxtonの優美なスタイリングは、カフェレーサーのあるべき姿を大切にしてデザインされました。 Triumphのモーターサイクルは、エンジニアリング面を考慮しながらデザインが進められていきます。ケーブルやポンプ、ホース、各種システム部品などがバイクの美しいルックスを妨げないように配置され、エキサイティングな走りをアシストします。
最新のEURO5規制に対応したエキゾーストシステムには、Triumphのこだわりがよく表れています。 Thruxtonは270度クランクによって鼓動感のある刺激的な並列2気筒サウンドを奏でますが、そのサウンドを生み出すエキゾーストシステムには、美しい曲線を描くシングルスキンヘッダーパイプに隠れるようにキャタライザーが巧みに配置されています。
デザインの洗練性をここまで突き詰めることは並大抵のことではありません。細部までこだわり抜くTriumphの姿勢と理想のマシンを追求する情熱を感じていただけることでしょう。