テスト
新設計 $Moto2TM$ エンジンの性能試験
トライアンフはMoto2™ プロトタイプエンジンの開発を2017年に開始しました。
クラストップの性能を誇るStreet Triple RSのエンジンから開発したプロトタイプエンジンは、トライアンフヒンクレー本社で徹底的な試験が行われた後、2017年8月にスペインのアラゴン州にあるカラファット・サーキットで1回目のレーストラックテストが実施されました。
開発と試験に一丸となって取り組み、ようやく完成したMoto2™ 3気筒エンジン。新時代を迎える世界選手権の序章となったエキサイティングなエンジン開発の舞台裏をご覧ください。
開発の手を休めることはない
トライアンフエンジン時代の幕開けとなった2019年シーズンが終わりを迎えると、1年間蓄積された貴重なデータを基に開発作業が本格化しました。オフシーズン中は、入手データの活用と個々のコンポーネントの最適化を中心に、トライアンフのテストが休みなく実施されました。
チームはテスト結果を基に、寸法と公差の改善を重点的に進め、2020年シーズンに向けてシフトダウン時のオーバーレブの抑制を目指しました。2020年シーズンは、出場各チームがトライアンフのエンジンを1年間使用した貴重なデータを保有していること、そして参戦ライダーの顔ぶれが大きく変動することなどから、2019年を上回るスピードと、さらなる大接戦が予想されました。
実戦での評価:2019年シーズン
トライアンフ3気筒エンジンを最も厳しい目で見つめているのはレースを戦うライダー自身、つまり実戦での評価がすべてです。2019年3月の開幕戦カタールGPでデビューを飾った765cc 3気筒エンジンは、その圧倒的なパワーでMoto2™ クラスに新風を巻き起こしました。記録更新が相次いだ初戦は、0.026秒の僅差で争われるスリリングなレース展開。Moto2™ の魅力が再び花開いた瞬間でした。
2019年シーズンを通じ、トライアンフの765cc 3気筒エンジンは何の故障もなく、6万ラップ以上の周回数を重ねました。距離にして30万キロです。それだけではありません。トライアンフのエンジンによって、Moto2™ クラスでまれに見る大接戦のレースが繰り広げられました。コースレコードの更新12回、ラップレコードの更新16回、全19戦で最高速の更新18回、Moto2™マシン初となる時速300キロオーバーも記録されています。
2018年11月19日 MotoGP™ 2018シーズン最終戦のバレンシアGPが開催された週末、トライアンフはエクスターンプロ、マニエッティ・マレリ、ドルナの3社と共にプレスカンファレンスに出席し、2019 Moto2™ エンジンの最高出力向上を達成したことを発表しました。
エンジンコントロールユニットのテスト
2018年5月 2019トライアンフ Moto2™ エンジンが迎えた次なる段階は、Moto2™ のECUプロバイダーであるマニエッティ・マレリ社製のエンジンコントロールユニットのテストでした。