Tiger 1200 Rally Proが24時間耐久トライアルを制覇

「多くの人が、僕たちはクレイジーだと言っていた。4周どころか、1周も完走できるとは思っていなかったんだ。」

マン島TTのチャンピオンに2度輝き、熱心なオフロードライダー、レーサーでもあるキャメロン・ドナルドが乗るTiger 1200 Rally Proは、7月9日から10日にかけて、軽量エンデューロバイクが並ぶ中で異彩を放ちました。

「体力的には、これまでバイクに乗ってきた中で最もタフなことのひとつだった」とドナルドは語っています。「6時間×4周の24時間、あの地形でこのバイクを走らせるのは、とても過酷な戦いだった。」

「多くの人が私たちをクレイジーだと言い、4周のレース完走はおろか、1周も完走できないと思っていたようです。さらに悪いことに24回も完走している経験豊富な選手ですら、『今年のコースは圧倒的にテクニカルで難しかった』と言っていました。」

「そんな状況でも新型Tiger 1200が持つ対応力には常に驚かされ、できないことは何もなかったです。」

Triumph Tiger 1200 at the Australian 24h Trail

Watch on YouTube

「高さ4フィートの岩棚や深さ2フィートの砂溜まりなど、いたるところにブービートラップがあり、しばしば岩や根が隠れていましたが、Tiger 1200の走行性とオフロード指向の21インチフロントホイールによって、ポイント＆シュートが可能でした」。」

「タイトでテクニカルな地形では注意が必要でしたが、ひとたび開けたら、タイガー1200は止められなくなりました。グリップヒーター、クルーズコントロール、セミアクティブサスペンションのおかげで、通過区間は暖かく快適でした。」

「24時間トライアルのような過酷なレースで、我々はタイガーに多くのことを課しましたが、タイガーは最高の能力を発揮し、絶対的な輝きを放っていました。他のライダーがドライブチェーンに注油して調整しているのを見ると、思わず笑ってしまいます。タイガーのシャフトドライブは、メンテナンスの必要がないのが魅力です」

「2台とも完走できなかったのは残念ですが、このイベントの難しさを改めて実感しました」とドナルドは語っています。

「24 HOUR TRIAL」について

「24 HOUR TRIAL」はオーストラリアで最も歴史あるバイクレースであり、信頼性を評価する24時間レ－スとして1924年から開催されています。「24 HOUR TRIAL」では1周6時間のコースを全4周します。1周は12のコンペティティブセクションと13のトランジットセクションで構成され、コンペティティブセクションでタイムが計測されます。累積タイムの最も短いライダーが優勝となります。一定距離ごとに給油ポイントが配置され、ライダーはそこで基本的なメンテナンスと休憩をすることができますが、制限時間は15分です。ライダー以外の人間がメンテナンス等をサポートすることはできません。

今年は138台がエントリーし、内40台がリタイア（DNF）、91台が完走しました。

「24 HOUR TRIAL」でキャメロン・ドナルドと共にTIGER 1200 RALLY PROでエントリーしたのはキャメロンの異母兄弟であるドナルド・オーウェンでした。オーウェンはエキスパートクラスのエンデューロ、モトクロスB級、ロードレースなどで活動するレーサーであり、プロのオートバイメカニックでもあります。

オーウェンは初参加となった「24 HOUR TRIAL」で16時間走った後に深くて縁の尖った穴に激しく衝突してリタイアしました。ですが、ワイルドなあごひげが特徴のオーウェンはすぐさま気持ちを切り替え、キャメロンのサポートに徹しました。

「DNFなんて誰も望んでいませんし、悔しい気持ちでいっぱいでした。でも、ライダーたちはわざわざ停車して助けてくれましたし、コントロールポイントに待機しているボランティアスタッフたちの働きにも感動しました」とオーウェンは話します。「私が暗闇の中で立ち往生していると男性が一人現れたのですが、彼は私を助けるために頭にライトを付け、低木の茂みの中を3キロほども歩いてきてくれたのです。そのことを私は一生忘れないと思います」

「リタイアした私はキャメロンのサポートに専念しました。キャメロンは無理をしすぎず、スピードを落としすぎず、ちょうどよいペースを保ち、気の遠くなるような長い時間を驚異的なメンタリティで乗り切りました」

大型アドベンチャーバイクでエンデューロを走るコツは「勢い」だとキャメロン・ドナルドは語ります。「とにかく前進することが肝心です」

「TIGER 1200 RALLY PROはOFF-ROAD PROモードにしたときのパワーデリバリーがリニアで扱いやすく、申し分ありません。250ccで走るような恐ろしくタイトでテクニカルなコースでも、理想的なパワーデリバリーを実現してくれます」

「私は今回のマシンに全幅の信頼を置いていました。マシンと共にもがき苦しみ、ときに笑い、ときに涙も流しましたが、最後まで事故や故障もなく、共にゴールまで走りきりました。思いがけない結果に自分でも驚いています。まるで優勝したかのような気分です」

今回の過酷なレースに向け、マシンに加えられた変更はごくわずかでした。エントリーした2台のTIGER 1200 RALLY PROにはトライアンフ純正アクセサリーのアッパープロテクションバー、公道を走行可能でトラクションに優れたノビータイヤ、夜間の視認性を高める8.0インチのLEDライトバーがレース規定に基づいて装備されました。センタースタンドとパッセンジャーマウントはクリアランスを確保するために取り外されました。

クラストップのハンドリングとスペック、大幅な軽量化とパワーアップに加え、トライアンフが誇る新設計Tプレーントリプルエンジンのメリットを存分に活かした新型TIGER 1200は、フットワークに優れ、扱いやすくキビキビと走る世界一の大型アドベンチャーバイクです。