ウェイド・イーストウッド セカンドユニット・ディレクター兼スタントコーディネーター
彼は、子供の頃から、車とオートバイに情熱を注いできましたが、南アフリカで育ったため、家族から十分なサポートを得られませんでした。子供の頃からレースに出たいと思っていたものの、レースを始めたのは40代前半になってから。 イギリスでF3のレースを始め、シルバーストーンや国内のその他サーキットでF3とGTレースにおいて連続優勝を果たしました。
イーストウッドがアメリカ大陸をオートバイで横断し、メキシコ、グアテマラ、ベリーズでは注意が必要だと言われましたが、「僕は南アフリカで育ったから、自分が行く場所や行ける場所、行けない場所にはかなり慣れています。だから恐れることはなかったのです。車を運転しているときとはまったく違う扱いを受けると思います。今まで行ったどの国でも、地元の人たちは違う扱いをしてくれます。アメリカ大陸を横断したとき、私は常にサポートを感じました。彼らは本当にライダーをを歓迎してくれ、妻と一緒にグアテマラまで35,000マイルを走り、ロサンゼルスまで戻るという素晴らしい冒険を経験し共に楽しむ事が出来ました。」と振り返ります。
「...玄関のドアを開けると、天候がどうであろうと関係なく、暖かい車の中でコーヒーや紅茶を飲んでいるわけではありません。風雨にさらされ、トラックからの風や乱気流を全身で感じながら、毎日この仕事をこなすにはそれなりの心構えが必要です。車に乗っていると映画を見ているよう感覚ですが、オートバイに乗っていると映画の中にいるようです」
映画:RedEye
ウェイド・イーストウッドは、映画におけるバイクと車の使用について、バイクのメカニズムやTriumphのバイクに乗ることの魅力を常に感じていると語っています。
「Triumphはとても家族志向のブランドです。今では巨大な商業ブランドですが、本当の家族のような雰囲気があります。このブランドを紹介してくれた長年の友人キーラン・クラークを通して、Triumphはいつも私をサポートしてくれました。これからもずっと使い続けるブランドですし仕事以外でも毎日乗って楽しんでいます。」
「バイクに関して、Triumphはスピードトリプルやネイキッドバイクで常にアグレッシブでした。どこから撮影してもバイクが静止していてもアクションシーンのように見えます」
撮影:RedEye
「私は自分の情熱を映画人生に取り入れようとしています。言うまでもなく『ミッション・インポッシブル』シリーズはカーチェイスやバイクチェイスでよく知られていますし、ボンド作品や他の映画でも同様です。見栄えの良いブランドや車、バイクを確保することはもちろん重要ですが、もっと大切なのは故障せずに心臓が止まるようなスタントをこなせるバイクや車です。またライダーやドライバーが意のままに操れる性能はバイクや車に必要です。俳優が扱いやすい車輌こそが、欲しい1台なのです。彼らに教える時間は何年もあるわけではなく、数週間や数か月しかないことが多いです」
『ミッション・インポッシブル5 - ローグ・ネイション』では、大きなバイクのシークエンスがありトム・クルーズを追いかけました。
「キーラン・クラークを紹介してもらい、他のスタントライダーや業界のレジェンドたち、ジミー・ロバーツ、ジェニー・ティンマウス、リック・イングリッシュなどと一緒に、モロッコで素晴らしいシークエンスを作り上げました。本当に素晴らしいものに仕上がったと思います。リック・イングリッシュは山道での大きなハイサイドを決めてくれ、それがポスターにもなっています。キアラン・クラークは、赤と黒のジャケットを着て二車線道路で大クラッシュを演じました。デビッド・ナイトとフレディ・シーンも参加してくれました。信じられないようなシークエンスで、一緒に参加できたことをうれしく思います」
イーストウッドとトライアンフモーターサイクルの出会い 「私は子供の頃からTriumphブランドが大好きでした。
私の父はTriumphのファンだったので、ターミネーター3にいたるまで私が出演した多くの映画でTriumphを使用していますが、
見た目の美しさだけでなく、乗りやすさも理由です。
ターミネーター3のクラッシュシーンには、Triumph Bonnevilleを選びました。クラッシュシーンでは、いかにバイクがかっこよくバイクに乗る若い男のキャラクターにふさわしいか、重心の低さが重要でした」
撮影:RedEye
イーストウッドのCustomised Triumph Thruxton:
Triumphは、キーラン・クラークと共同で素晴らしいカスタムバイクを作ってくれました。それを私が参加していたシルバーストーンのカーレース終了後にプレゼントしてくれたのです。本当に驚きました。世界に1台しかないThruxtonのカスタムバイクで、細部まで行き届いた仕上がりは本当に素晴らしいものでした。私たちが10年以上にわたり共に仕事をしてきたことを記念して作られたもので、バイクにはキーランとの特別な関係を象徴するディテールや私たちが一緒に手掛けた最初の『ミッション・インポッシブル』にちなんだデザインが含まれています」
KCXモーターサイクルズによって、カスタムビルドされたTriumph Thruxton RSは、イーストウッド・アクション・スタント・チームでの9年間の共演とミッション・インポッシブル プロジェクト 5、6、7と8の4つのプロジェクトでの共演を記念してキーラン クラークからウェイド イーストウッドに贈られたものです。
このカスタムバイクのデザインは、レーシング界の英雄アイルトン・セナからのインスピレーションとキーランが『ミッション・インポッシブル 5』でキャリアの大きな転機となる役割を果たしたことに由来するディテールが取り入れられています。タンクの両側には、シグネチャーの『ミッションヒューズ』とイーストウッド・アクション・スタント・チームのロゴがあしらわれており、スタイリッシュでユニークな仕上がりとなっています。
このカスタムバイクは、Triumphのアクセサリーに加え、以下の特別な仕様が施されています。
- フェンダーの取り外しとLEDライト/テールのカスタム
- Triumph製ビレットレバー
- レース用ハンドメイドのビレットチタン製 Pro Bolt
- 特注チタン製エキゾーストシステム
- KtechとShowaのカスタムレースサスペンション
- アップグレードされたディスクとパッド、ダンロップ製レース用スリックタイヤ
- レース用チェーンホイール、ギア比、チェーン
- リブとピンのディテールがマッチしたペイントのカスタムシート
- サムコ製レースホース付き特大1点物カスタムラジエター
撮影:RedEye
KCXモーターサイクル
ハリウッド映画やグランプリ・レーシングのために、限定版のエキゾチックな車両や最先端のテクニカル・ソリューションを開発する革新的なデザインとエンジニアリングの会社です。
キーラン・クラーク
元英国モトクロスチャンピオンで、スーパーバイク世界選手権ロードレーサー。現在は映画業界で、高度な技術を持つプロのスタントパフォーマー/車両スペシャリスト、カメラトラッキングバイクライダー、バイクコーチ、テクニカルコンサルタントとして活躍しています。